Sunday, March 18, 2007

BoBlog 3

[in Japanese 日本語]

オレの名前はボブ。冥王星からやってきた。単身赴任中だ。

先日ルイとグレのところに久しぶりにいったら、初対面のときとはうってかわって、「まあ座れ、ゆっくりしてけや。」ときた。彼らはそんなに仕事をしているようには見えない。まあ、異星赴任とはそんなものなのかも知れない。先日のビンタはオレにあまり仕事をさせないための、先制攻撃だったのかもしれない。まあいい。”郷に入りては郷に従え”だ、オレも丸くなってみた。



ところで赴任前に「地球には先に赴任している連中のほかに、地球人の支援者がいる」と聞かされていたが、どーやら去年の夏に新幹線の中で出会ったオヤジがその支援者のようだ。てっきり、あれっきりの通りすがりの酔っ払いかと思っていたが、東京へ行くだびに顔を見る。赴任前の説明がいい加減すぎて(事件は現場で起きてるんだ。上の連中にはそれが分からんのですよ。)、最初はわからなかったが、最近は連絡までよこすようになった(連絡方法は最重要機密に属するので、ここでは教えられない)。2週間ほど前にも連絡があったので、飼い主をうまく誘導して東京のアジトへ急行したが、いつまでたってもやってこない。とうとうその日のうちにはやってこなかった。
先日、平謝りの連絡がきた。まあいい。こんな調子がどーやらこの星では普通のようだ。

(猫の姿は行動しづらい。長距離移動になるとどーしても飼い主の助けを借りなくてはならない。前例にならって猫になってみたが、いまではヒトにしておけば、良かったと思っている。といって今更ヒトに姿を変えてしまっては飼い主を悲しませることになってしまう。男が女に弱いのは地球でも冥王星でも同じである。仕方がないのでこのままでいることにする。本件は帰星後に改善案として報告することとしよう。)

言い訳ばかりの平謝り連絡のときに
「そーいや、去年の夏のオレの大活躍の報告がまだないようだが、どうしたんだっ!」
とここぞとばかりに追求したら、
「す、すいません、今やってます。もうすぐ報告できるかと。」
「もうすぐじゃ分からん、いつまでにできるかはっきりしろ!」
「・・・・で、では4月27日までには・・・・。」
「4月27日だな。それでいいんだな!」
「・・・・・・・・・・・はい。必ず。」
ルイとグレにはまだ言いたいこともいえないが、あの支援者はうまいこと使えそうだ。初めての職場ではまず仕事をやり易くする環境整備が重要だ。

赴任目的の”惑星再登録”のミッションはまだはじまっていない。