[in Japanese 日本語]
オレの名前はボブ。
周りにはにはオレのことを”オブ”と呼ぶヤツが多いが実は違う。ここだけの話だが、オレは先日惑星から外された冥王星から派遣された秘密工作員なのであり、地球にやってくる前かられっきとした”ボブ”という名前がある(ここだけの話なので、このことはトーゼン私の飼い主も知らない)。 この夏に新幹線の中でピチピチの派手なシャツとスパッツを着た人間のオヤジに「ボブ」と声をかけられた時はドキリとしたが、ここで振り向いては正体がバレると思い、初の新幹線に怯える可愛い猫を演じておいた。
まあ、”オブ”なら本名に似ていなくもないので許しておいてやろう。
ところでオレの地球での任務は”冥王星の惑星再登録”である。地球人が勝手に惑星にしたり、外したりしているだけのことなので、冥王星の民にとって、この任務に何の意味があるのかオレは知らんが、上司命令なので仕方なくやってきた。上司に逆らえないのは地球でも冥王星でも同じである。
先日、地球着任の挨拶にこの地での上司になるルイとグレのところに行ったが(彼らは正しく本名で呼ばれたいた)、「お前のような若造で仕事になるのか?いらん、いらん。」と一喝され、ビンタまで喰らってしまった。まだ何もしていないのにひどい始末である。(いや、何もしていないから怒られたのか?!)言い返したいことは売るほどあったし、一発打ち返したかったが、何分着任して間もないオレの体はこの地ではまだ小さい。連中には到底かなわない。仕方が無いのでおとなしくしておいた。(くそーっ、今に見てろよ) ”惑星再登録”の前に、まずは工作員の中で確固たる地位を築かねばならなくなった。地球滞在は長くなりそうだ。
という訳で、まずは良く食べ・良く寝、体をデカくすることが最初のミッションとなっている。だから喫茶店で人間に愛想を振りまいているヒマなどオレにはないのだ!
----------------- この話、シリーズ化するのか?!(Sora)