Sunday, March 25, 2007

KISARAZU CATS EYE - 6th inning

[in Japanese 日本語]
トルエンと殺人。薬師丸ひろ子の動きも激しい。ドラマが急速に動き出した。

序盤3回は中盤4回以降へのための大いなる序章か。
このテの展開のドラマの場合、序章はもっとわかり易い話にして本題に入るまで視聴者を引きつけておくものが多い。ところがこの”木更津キャッツアイ”の場合、1話・1話のまとまりも薄く、観ているものにはまったく何も見えてこない。キャスティングを間違えていれば、視聴率は急降下、下手をすれば打ち切りにもなりかねない。無意味とも思えるゲストの連発は視聴者とつなぎとめておく戦略か。3話目までを観ての「なんだかなぁ、このドラマ・・・・・・。」との感想は既に書いたとおりである。

思い出した映画がある。タイトルは「ディア・ハンター」、ベトナム戦争の話である。”映画の長さ(時間)は100分が一番良い”説を唱える私が認める極めて稀な3時間超の作品だ。
映画の前半はアメリカの田舎町の若者の青春群像が淡々と語られていく。これでもかっ、と続く何の事件も起きない平凡な日々、主題らしいものも見えてこない。観ていた学生の私は「コレを観に来たのは失敗かな。」と思った。

映画は後半に入り、若者達が戦地ベトナムに赴いたところからドラマが急速に動き出す・・・。

観ていないヒトにはぜひ観てほしい映画なので後略するが、名画座を出てきた私は少し震えていたかもしれない。この映画が私の好きな映画ベスト5のランキングから落ちる気配は今のところまったくない。(ちなみに3時間超で私が認めているのはこの「ディア・ハンター」と「七人の侍」の2本だけ。)

”木更津キャッツアイ”は果たして「ディア・ハンター」になれるか。

6回終了。